「おい、酒はあるか?」 久し振りだなという挨拶もなしに馴れ馴れしく母親をこき使う。 まるで昨日まで一緒に生活していたみたいな態度で接してきた。 しかもすでにどこかで飲んできたらしく、顔は赤くなって目は垂れ下がっている。 「お父さん」 ぼくは手招きして父親を外へと連れ出した。 「坊主どうしたんら?」 口がうまく回らない父親はぼくに声をかけられてうれしかったのか素直に後を付いてきた。