【短編集】その玉手箱は食べれません



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    さらに半年後

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「ねえ、あれに乗るの?」

 男の子が母親の腕を引っ張りながら訊く。


「そうよ」

 母親がやさしく微笑む。


「雲より高いね」


「そうね」


「どこまでいくの?」


「すっごい良いところまでよ」


「動物園より?」


「そうよ」