【短編集】その玉手箱は食べれません



『国家元首?おまえこの国の主なのか?』


「そうだ」


『国家元首とあろう者がおれ様のことを調べていたのか?』


「ああ、この国はIQテストで一番成績の良い奴が国家元首になるシステムだから、不可解な事故に疑問を抱いたのはおれだけなんだよ」


『このエレベーターが完成したらこの国の奴らは生きがいをなくしてしまうぞ』


「構わない。飢えるよりいい」


『なるほど。国民のことを想うおまえの気持ちはわかった。完成するまでおれ様は手を出さない』