「天空への入口、神との繋がり、宇宙の道しるべとも呼ばれ、大勢の人達がこのエレベーターのために身を粉にして働いてきた」
男は顔の向きを戻し、扉の磨かれた金属部分を鏡にして過去を映し出す。
36……37……38……39……40……41……42……
「国の威信をかけ、完璧な建設計画を立てたのにお約束のように故障する。なぁ、どうしてなんだ?」
おれ様は心の中で“知ったことか!”と毒を吐く。
「世界一の観光立国を目指しているのに、どうしておまえは邪魔をするんだ?」
男はおれ様に問いかけるが、答える義理などない。


