明日を見て 〜頑張れ、横山!〜

そう思ってたのに、
フロアの端から、

お忙しい中、すいません。と、
声がかかり、振り向けば人事部の知った顔。



「あー。東城、お疲れ様。これ、佐々木さんに渡して貰える?」

名指しされたからには、行かない訳にも行かず、フロアのドア近くに向かう。


「塚越君、お疲れ様。まだ居たんだね。お互い大変だね。」

とりあえず、同期なので無難に返す。



「まーね。こっちはこの時期は忙しいのは仕方ないよ。そっちも残業?」

「早く帰りたいわ。これ、佐々木さんね。了解。渡しておくわ。」

さっさと自分の仕事に戻りたいのに、
その場から動く様子のない塚越。

こっちこっちと手招きされ、小声で、

「東城さ、今フリーだっけ?」



この忙しい時に……。
でもとりあえず笑顔で。


「あはは。なんでー?誰か紹介でもしてくれんの?」

「あ、本気?人事の先輩がお前可愛い可愛い言っててさ。俺同期だから、飲み会開けって言ってんだけど。」


人事か……。まぁ、人脈広げる分には悪くない。でも、もう、社内恋愛は懲りたばっかだ。



「ありがとう〜考えとくわ。とりあえず仕事。忙しいからね。また時間があれば。」


まぁ、相手もそれなりの社会人。
笑顔で、了解、宜しくな。
と言って戻っていった。