友達契約。あの時の愛大の一言は焦る私に追い打ちをかけるほど衝撃があった。それを察してか愛大は困ったように笑った。
「ごめんね。励ますつもりで言ったことだったんだよ、あれ。でもアタシそういうの苦手で上手く伝えられないんだよね」
愛大は照れくさそうに目を泳がせる。気付かなかった。友達契約うんぬんが友達作りにつまづいた私のために言ったことだなんて。
「最初は涼のこと放っておけなくて声かけただけだったんだけどしゃべってみたらいい子だな〜って。優しいし。だから一緒にいるんだよ。涼のそばは居心地いい」
「愛大……」
愛大も一人になりたくないから私のそばにいるんだと思ってたけどそうじゃなかったんだ。私を好きになってくれてた。私が愛大に感じた心地よさを愛大も感じてくれているんだ。
こういうの、どう表現していいか分からない。嬉しいような恥ずかしいような。不思議な気持ちで体が宙に浮きそうな感じ。
私達のやり取りを見ていた空が晴れ晴れした顔をした。
「決まりだな。ボーカルは涼に決定。異論は認めない」
「何でそうなる!?」
声をひっくり返す私に、空は当然のように言ってみせた。
「だって、条件は揃っただろ」
「条件?」
「バンド活動は心が通じ合ってる者同士でやることが最低条件。楽器が弾ける弾けないも関係あるけどそういう技術面は二の次だから」

