空を祈る紙ヒコーキ


 きっとおそらく永続的リア充の空と愛大には私の入学前の気苦労なんて想像できていないらしく、どうしてそんな嘘プロフィールを作ったのかと不思議そうに私を見た。

 空が柔らかく微笑する。

「こんなセンスある詩書けるんだから普段から色んな曲聴いてるんだと思ってた。カラオケ苦手なのになんでそんな嘘ついたの?」

 責める感じではなく興味津々といった口調。初対面でそう言われていたら腹が立ったかもしれないけど、今は少し嬉しい。私のことを知ろうとしてくれている空の気持ちが伝わってくるようで。

「同じ話で盛り上がれる友達がほしかったの……。ノリ悪いって思われたくなかったし。話盛るしかなかった」

 素直な気持ちを口にした。数ヶ月前の私だったらこわくてこんな風に本音を話せなかった。空と愛大なら大丈夫と思えるくらいに今は二人のことを信用しているんだと気付く。

「そういえば、入学式の日、涼一人でぎこちなかったもんね。周り見てアワアワしてた」

 愛大までそんなことを言う。

「心配で、なんかこっちまでハラハラしたよ〜、あの時は」

「そんなじっくり観察されてるとは思わなかったよ!」

「ごめんごめん、馬鹿にするつもりはないよ。そういうの分かるし」

「でも、ツイッターで事前に友達作るの好きじゃないって言ってなかった?」