空を祈る紙ヒコーキ


 三人並んだカラオケからの帰り道、両隣を歩く二人に私は言った。

「やっぱりメロンソーダがよかったのかな? 歌うたびに声が出るようになった気がする。次も絶対に飲も」

「ああ、あれ嘘だから」

「え!? でも声出たよ!?」

「プラシーボ効果、実証成功だな。ははっ」

 イタズラが成功した子供みたいに空は笑った。

「楽しんでもらえたし大成功ですよ、生徒会長!」

 愛大までそんなことを言う。

「そういえばアタシ達ってまだ入部届出してなかったね」

「だね」

 気持ち的にはもう部員気分だった。愛大に言われて初めてそんな物を出す決まりがあることを思い出した。

 私はカバンの内ポケットから生徒手帳を取り出し部活動に関する項目ページを探した。何となく嫌な予感がしたけどやっぱり。部活動に必要なメンバーは最低五名。でないと部費ももらえないし部活としても認めないと書いてある。

「愛大の言う通りだけどこれじゃあ正式な部活動ってできないよね。空、どうするの?」

「そうなの? 何で!? メンバーは完璧じゃんっ」

 ショックそうに叫ぶ愛大に私は生徒手帳を差し出した。

「えー! 涼がやっとその気になってくれてやっとって時に……!」