ふりむくと、みゆとおなじで全身びしょぬれの翼くんが立っていた。
「っ……翔陽じゃなくて、ごめん……」
つらそうな顔で、みゆよりもつらそうな顔の翼くんに、
『みゆってよばないで』なんて、
そんなことは言えなかった。
「キスも……ごめん」
そう言って、翼くんはうつむいてしまう。
だけどすぐに顔をあげて、せつなそうにみゆをみる。
そして、
「……やっぱり俺は、翔陽をこえられない……?」
くるしいよっ。
また泣きだすみゆに、翼くんはまた、ごめん、とあやまった。
「『俺は泣かせない』って言ったのに、泣かせちゃってるじゃんね……」



