涙色花火




「結優奈っ!?」


階段をおりて角をまがろうとしたとき、職員会議をおえたのか、なっちとぶつかってしまった。


「どうした……?」


心配そうに、泣いているみゆの顔をのぞきこむ。


だけどみゆは、なっちの横をすりぬけてまた走りだした。


靴箱について、いそいで靴を履きかえる。


はやく、はやく。


さっきよりも雨がひどくなっている。


そして朝、傘をもってくるのをわすれたことに、いまようやくきがついた。


ふだんなら雨にぬれるのをきにするけど、いまのみゆにはそんなことをかんがえる余裕なんてなかった。


みゆはきにせず、雨のなかにとびこんだ。






翔陽ちゃんっ……あいたいよ……っ。