涙色花火




なんとか、HRまでにまにあった。


席につくと、となりの席にすわるなっちゃんに、「結優奈がギリギリにくるのめずらしいね」って言われた。


カバンから教科書をとりだして、それを机のなかにしまいながら、うしろの席をチラッとみる。


翼くんの席。


いまはともだちとはなしていて、みゆがみていることにはきづいていない。


さっき、教室にはいった瞬間、ドアのほうに目をむける翼くんと目があった。


だけど、とっさに目をそらして自分の席までやってきた。


昨日のこともそうだけど、翔陽ちゃんのことを思うと翼くんの顔をみれなかった。


翼くんはどう思ったかな。


嫌なヤツ、って思っちゃったかな。


……やだな。


翔陽ちゃんを想っているのに、翼くんのことばかりかんがえちゃう……。