【玲奈:昨日は楽しかったよ♪今度は映画観に行こうね!! 】




昨日友達と出かけて来るって言ってたな…
きっと優希君は悪気なんて全然ないんだろな



こやって携帯も置いていける程罪悪感なんて
ないんだよ…分かってるけど…どして?




モヤモヤしながらずっと席で呆然と待ってた




「おまたせ!ってどしたの?由奈顔色悪い」


「ちょっと…体調悪くってここ出たら今日は帰るねごめんね」



「無理すんなよ!送っていくから」って
優しい言葉…でも何でだろ心に響かない
嬉しいはずなのに心の中がチクリと痛む



私の変化にすぐ気づいてくれる
私が嬉しい事もすぐに気づいてくれるのに
嫌な事には全く気づいてくれない



きっとこの気持ちがわかっても優希君は
優しい人だからキツくなんて無理だって




私の中に黒い渦の塊がどんどんどんどん
溢れていく凄く凄く辛くて必死に泣くのを
我慢している…そんな姿も優希君はすぐに



「本当に大丈夫?早く帰らないと」
「大丈夫だよ?ほら!ケーキきた!」


必死に作り笑いを頑張る心の中が痛くて
堪らないのに優希君の笑顔を見るだけで
胸が締め付けられるこの笑顔は私だけの特権
なんてないんだって分かるから余計に




目の前で携帯を打つ優希君返信なんて返すんだろ?また優しい言葉が並べられてるのかな?


ただの友達だから私の前でも平気なんだろな
一瞬微笑んだようにみえてまた涙が出そうになる





送ってもらってる最中も上の空で
幸せなはずな夏の最後が凄く辛い夏の最後の思い出





優希君…貴方は私の事が好きですか?