舞い散る桃蝶



 


     side土方




佐「柚姫!」



いきなり倒れた女は顔が赤くなり息を荒くしていた。
焦っている俺達をよそに急いで来た
山崎が女を診ていた。



山「こんな状態であんな戦い…早く運んで!」


男「は、はいっ」




山崎の指示どおりに部屋に運ばせ、
佐之が心配している中で戻ってきた山崎は
困ったように顔を歪ませていた。




山「まさか、あんな体調で戦っていたとは
  考えてなかったですよ…
  あの人は今、高熱を出しています。
  暫くは安静にしてないと駄目だと
  思いますが
  一応、あの人にも診てもらいましょう」




山崎が言うあの人というのは
たぶん、ここでは有名の医者の事だろう。
山崎もその人からいろいろ
教えてもらったと言っていた。



それから時間はかからず先生が
来てくれた。
その後ろにはもう1人見たことのない男がいる


土「お前は…」


先「こいつはわしの弟子じゃよ」


?「初めまして椿月(ツバキ)と言います」


土「そうか」


先「それじゃあ、案内してくれ」