「随分、優しくなりましたね沖田総司さん」
私は疑問に思っていたことを伝えると
沖田総司は顔を横に背けた。
照れることでもないのに、案外可愛いのか
土「なら、刀はてめぇがやってやれ総司
槍は勿論、佐之介…やってくれるか」
「わかりました」
その後、私は預かってもらっていた
槍と刀を返してもらい、
小袋はこの勝負がついたら返すと言われた。
まだ何かあると思っているのか…
そんなに信用して貰えないのは
さすがに悲しいな…
私が道場にはいると稽古していたであろう
若者達が変な目で私を見ていた。
ここは女人禁制…
そんな所に私がいたら誰でも不思議がる
沖「木刀と竹刀、どっちでやる?」
「木刀で」
沖「そう」
渡された木刀は以外にも軽く
普通に力も入る…
これなら、普通通りに戦えるな
土「では、両者前へ」
沖「負けても泣かないで下さいね」
「そのまま返す」
土「はじめ!」
最初に動いてきたのは沖田総司だった。
一本一本が重い
さすがは現代の武士ではある。
でも、負けるわけにはいかない
あの人との約束を果たすまではっ
私が後ろに回ると素早くそれに
反応し、受け止めた。
こんなに戦っていて苛立ったことはない
沖「君、集中してるの?」
「してますよ」
沖「上の空だけどね?
もしかして怖じ気づいた?」
私は下に見られるのは嫌い
怖がっていると見られるのも嫌い
そんなの、私に自信がないことと同じ…
桜姫様から教わってきたことを
否定されると同じ事っ

