舞い散る桃蝶








確かに…柚姫が言っていることが
全部本当だなんて限らない
だけど、俺はどうしても嘘をついているようには
みえないだよ…


だから、俺は信じたい…


あいつが…俺達を裏切らないと…



「俺の首でもなんでもくれてやるよ」


柚「駄目!」


部屋の中から出てきた柚姫は
俺を押し倒し、
上乗りになりながら涙をためていた



聞こえないわけがない
そんなのはわかっていたが…
どうしてここまで怒ってるんだ…



柚「ごめんなさい…迷惑なら出て行くから…
  だから…佐之を傷つけないで…」



お前は…他人が傷つくのが怖いのか?
大切な誰かが…いなくなるのが
怖いのか?



「すまん…柚姫…泣くな」


こいつにとって…俺は家族と同じ…
俺が死んだら、柚姫は本当に
1人になってしまう…