バン!


いきおいよくドアを開けて、中に入った。

「勇人!!」


そこには、白い布を顔にかぶされている勇人…

じゃない。
だれ?このひと。

あたし知らない…


勇人は死んでないんだから。

部屋まちがえたのかな?


でも、そのひとの周りを囲んでいる人たちはみんなあたしの知ってる人たちだった。

サッカー部のひとたちも泣いていた。

え?

武人もいて、すみっこでひざまづいていた。
けど、これ…

どういう状況なのか、わからない。

「万理華…」

武人があたしの名前を呼んだ。

「ねぇ、みんな何してるの?
はやく勇人に会いに行こうよ」

「万理華」

え?

「勇人は死んだ。
昼過ぎに。」