蓮は家族でもないし、恋人でもないけど…友達でもない。
私の大切な人。
その言葉が一番当てはまるかもしれない。
「大切」
その言葉に意味はない。
付き合ってもないし…付き合う予定も、気もない。
と、思っていた。
心の中で必死に…でも、ある日の事だった。
『蓮から電話だ』
突然の蓮からの着信だった。
スマホは必死に音を立てて知らせてくる。
珍しい時間に電話が来る…と、思いながらも『どうした?』と出た。
それに久しぶりの蓮との電話だった。
「元気?」
『うん、元気!』
何だか懐かしい会話をした気がした。
おばあが入院している時は、こうやって、毎日電話をしてくれた。
あの時は、本当にありがたかった。
蓮がいてくれなかったら、今頃私はこの世にいないだろうなと思いながら会話を続けた。

