私に気遣って、蓮は毎日電話をしてくれていた。
第一声は毎回「元気?」だった。
『元気!』
「また明日電話するね」
これだけしか話さない事もあった。
でも、嬉しかった。
少しでも、私を気にかけてくれる人がいると思うと…
何だか、涙が出るほど嬉しかった。
「元気?」
その日の朝方、いつもと変わらない蓮の電話が来た。
声を聞いた瞬間、我慢していた涙が一気に溢れてきた。
不思議だった。
だって、さっきまで全然涙さえ出なかったのに…
祖母を目の前にして初めて涙が出た。
「今から行く」
そう言って、電話が切れた。
それ以降、涙が止まる事はなくて、祖母の冷たくなっていく手を握りながら泣いていた。

