私の頭はパニック。
スマホから手が離れて、床に落ちた音でハッとした。
正直、どうすればいいかわからない。
『怖い…』
『蓮どこにいるの。』
蓮、早く帰ってきて。
そんな気持ちでいっぱいだった。
ソファーの上から一歩も動けず、ただただ蓮の帰りを待つしかなかった。
蓮が帰ってきたのは12時過ぎ。
何もなかったように「ただいまー!」って帰ってきた。
知らないふりをしているだけ?
それとも、本当に知らないの?
『お、ぉかえり』
「ただいま。寝た?」
『寝たよ。』
「泣いたの?」
と、蓮の手が私の目元を撫でた。
そして、躊躇うことなく、蓮は軽くキスをした。
『蓮、どこにいたの?』
「飲み会だった。そのまま寝ちゃって…起きたら仲間の家にいた。」
『女の子は?』
「いないよ。男だけで雑魚寝した」
今、蓮は間違えなく「いない」と言った。
でも、電話に出たのは明らかな女性の声。
それに、確実に蓮の事好きな人。
だって、口調が凄く怖かったもん。
着信の所に「美愛」って表示されたから嫉妬したのだろうか。
お客さん?
それとも、浮気してるの?
蓮は私に嘘をついた。

