楓「どうする?戻るか?」
『まだ別荘近いし』とつけ加えてそう言った。
私のために言ってくれてるんだよね…。申し訳ないな…。
麻琴「ううん。奏と潤が心配だし…行こう」
なんで叫んだのか分からない方が恐怖だし。もしかして……足滑らせてどこか穴に落ちちゃった?それとも幽霊に会った?
怖いけど…顔を見て安心したい…。
楓「………立てる?」
麻琴「ちょっと無理そう…。ごめんね?もう少ししたら立てると思うから…」
立とうと足に力を入れたが立ち上がれそうにはなかった。
立てたとしても、多分木とかに掴まらないと歩けないと思う。産まれたての小鹿状態になるね
ふわっ
麻琴「ええっ!か、楓っ!」
そんなことを考えていると自分の体が宙に浮いた。そう、楓にお姫様抱っこされたのだ。
楓「地面湿ってるし、服も汚れる。それに、このまま歩いていけば折り返してくるよ」
確かに…。ここまで戻ってくるのを待つより、歩いている途中の方が出会える時間が早くなる
麻琴「だけど……このまま行くの?」
楓「だって麻琴歩けないでしょ?」
麻琴「うぅ…ご最もでございます…」
重たいはずなのに顔に出さないで…。ジェントルマンだわ…。
楓「紙、落とさないようにね」
麻琴「うん…」
そして私は楓の胸に顔をうずめた。
暖かいし…楓の心音あんしんするなあ…。


