闇の中に咲くランの花 Ⅰ



楓「っ」


麻琴「あ、ごめん。痛かった?」


楓の息を飲む音が聞こえたのでハッとした。

あまり強く掴んだつもりはなかったんだけど、痛かったかな?それとも、夏だし暑いかな?

そう思って手を離そうと思ったが…


楓「そろそろ行こっか」


楓がそのまま歩き始めてしまったので、手を離すタイミングを逃し、そのまま森へと入っていった


楓「にしても…迷いそうだよなココ」


確かに暗いし木が多すぎて分かんなくなりそう…


麻琴「ねぇ、なんか楽しいこと話さない?」


無言のまま歩くのも嫌だし、この暗い雰囲気について語りながら歩くのも怖いから。


楓「そうだな……「「ギャアーーー!!」」この声は奏と潤!?」


麻琴「っ…」


ストンッ


楓「麻琴?どうしたの…?」


私がいきなりしゃがんだため、不思議そうに楓が声をかけてくれた。


麻琴「あ、あははっ、なんか腰、抜けたみたいで」


一瞬心臓止まったんじゃないかと思ったくらいびっくりした。