闇の中に咲くランの花 Ⅰ




ある日…俺は忘れ物を取りに教室に戻ろうとした時に聞いてしまったんだ……


『いいなぁ~翔希君と付き合えて!』


『そうかなぁ?クールだと思ってたら全然違ってさ!なんか飽きたんだよねぇ~』


飽きた…だと?


『それに、蝗龍の姫にもなれるし自分の顔が立つし!』


なんだ。やっぱりアイツも顔だけだったんだな…俺のことを見てくれていると思ったのに…

所詮オレはみんなのアクセサリーとしか見られてないんだな……

だから次の日別れようって言ったら


『なんでなの!?何がいけなかったの?直すから!考え直して!』

とか言ってきてさ……全部知ってるのにそんなこと言っても気持ちが傾くわけねぇだろって思って


『お前………ウザイ…俺の前から消えろ…2度とその面見せんな……キモイ…』


って言ってやったよ……


そしたらまた大泣きして走ってった…そんな事があって俺は女嫌いになった

自分だけ美化しようとする女が汚くて仕方がなかった…。