どうやって学校に来たのか、その後何をしたのか、何も覚えてなくって。 でも気が付いたら、きちんと座席に座って式が始まるのを待ってる自分がいた。 あたし、いくらなんでもぼ―っとしすぎだ。 自分に呆れてため息をついていると 「葉山(はやま)、大丈夫か?」 いきなり担任に顔を覗き込まれた。 「へぁ?」 驚いてまぬけな返事をすると 「凜(りん)ちゃん、すごい顔色悪いよ?大丈夫なの?」 周りの席の子たちがみんな、心配そうにあたしを見ていた。