第1走者がスタートし、萌音たちの緊張はものすごいものになっていった。 1組はずっとトップのままで 萌音のところまでタスキが回った。 「萌音いけ!!」 1組の駅伝メンバーに一斉にそう言われ、とにかくとにかく走る。 気を張りすぎてすぐに腹痛をおこしてしまい、本当にきつい。 きつい。 まだ中間地点。どうしよう。抜かれる。 「…痛い。」 お腹も痛いけど。 背中がジンジンと痛む。 さっき孝規が叩いたところ。 応援してくれてる。 孝規が待ってる! 孝規に背中を押されながら、学校へと走り続けた。