背番号6、最後の青春




あっという間だった。

翌日も朝からお邪魔させてもらって、お通夜に出るために式場へと向かった。

それまで、何時間もあったはずなのに、どうしてかあっという間だった。

弘也がいなくなったということをやっと実感できるまで、悩む心にはあっという間だったのかもしれない。

「真矢、お前も書けよ」

陸空先輩からそう言われ、渡された色紙に弘也へのメッセージを書く。

それから、鶴などをおいてあるところに飾っておいた。

通夜には部活のメンバーも、弘也のクラスメートたちも来ていた。

はじめこそ話したりしていて笑っていたが、通夜が始まるとともにすすり泣く声が聞こえてきた。

お焼香をあげる人はみんな涙を流していたり悲しそうな顔をしていて。

だけどどうしてか俺だけは、確かに悲しいけれど涙は流れなかった。

通夜が終わってしまったあとだった。

「真矢くん、明日のお葬式にも来てくれる?」

弘也のお母さんにそう声をかけられ、もちろんですと笑いかけた。