背番号6、最後の青春




「弘也先輩から、弘也先輩のお母さんと真矢先輩を手伝うようにって、お願いされたんです」

わけを説明した菜乃ちゃんに、弘也のお母さんはどこか嬉しそうで悲しそうな顔をした。

複雑、だろうな。今こうして弘也の話題を出されるのは。

でも、弘也を看取った弘也のお母さんはもう、弘也の死を受け入れられたのかもしれない。

心の何処かで、起き上がることを期待してる俺とは違って。


弘也の家はマンションだから、本当に近くの親戚がチラッと顔を出しに来るくらいだった。

通夜は明日らしく、夕方には弘也を葬儀場に連れて行くとのこと。

なんだか、実感がわかない。現実味がないというか。

菜乃ちゃんはお茶出しをしていた。俺はやることもなく、話し相手になっていた。

いとこは結構近くに住んでるらしく、しかもまだ幼い子もいた。

その子の世話が、1番大変だったかもしれない。