背番号6、最後の青春




また上半身だけ起こした弘也を、俺は黙ってそっと抱きしめた。

今までよりもずっと力がなくなっていて、軽く、俺にもたれかかってきた。

「…また、戦いてえよ」

震えた声と悲痛な心の叫びを、そうだなと言って受け止めることしかできない。

それがたまらなく悔しかったけれど、それしかできないのだから仕方ない。

俺には、弘也を治すことなんてできないし、こうして慰めることしかできないし。

「待ってるから」

ただ、それだけは口にしたくて、震える唇でなんとか言葉を紡ぐ。

それをきっかけに、俺の頬にも涙が伝った。

もうすぐ来る別れを、再認識させられる弘也の力の弱さ、その涙。

どうして弘也がと問いかけても、誰も答えてくれないしなんともできない。

ただ、別れを受け止めることしかできない。

それからしばらくして、弘也はぐったりとして、規則正しい寝息を立て始めた。

「…泣き疲れたのかな」

前よりも軽くなった弘也を、ゆっくりとベッドに寝かせた俺は、音もたてずにその場を去った。