背番号6、最後の青春




扉を開けると、弘也と花恋ちゃんの他に、菜乃ちゃんまで来ていたらしい。

菜乃ちゃんは先程まで俺のいた席に座りながら、難しそうな顔をして2人の手元を見ていた。

…そうか。菜乃ちゃんは年下だから、俺らのやってる勉強は少し小難しいんだ。

「あ、真矢先輩。すごいですね、弘也先輩って意外と頭いいんですよ」

驚きましたなんて言う菜乃ちゃんに思わず笑うと、弘也は失礼なっと言ってそっぽを向いた。

それからこちらをチラッと見て、

「それで、2週間後の夏の大会は行けそうだった…?」

恐る恐るという感じで問いかけてきた。

俺はそれに対して悪かったなと言いたげな表情をしてから、

「2週間後はさ、ちょっと看護師さんも先生も忙しいらしくて無理なんだとよ。

だから、1週間のうちに行ける外出先にしてくれ、だとさ」

そう、思いついた言い訳で乗り切った。

弘也は信じてくれたらしく、それは仕方ないなと落胆していた。