背番号6、最後の青春




弘也の担当の看護師さんということはもちろん、俺のことも知っている。

弘也と病院を抜け出したときには随分お世話になったものだ。

「えーっと、真矢くんだっけ?どうかしたの?」

たくさんの書類を抱えながら歩いてきた看護師さんに、ペコリとお辞儀をした。

「あの、弘也の担当の先生ってどこにいますか?外出したい場所が決まったので知らせとこうと思いまして」

そう言うと、看護師さんはそうねと頬に手を当てた。

「そろそろナースステーションに来るだろうから、少し待っててくれるかな?」

言われたとおり、素直に立って待っていると、確かに弘也の担当の先生がやってきた。

「あれ、君は確か弘也くんのお友達だったかな?」

どうしたのと首を傾げる先生が、来てくれたことにホッと一安心する。

「ちょっと、外出したい場所が決まったので報告しようと思いまして」

そう言うと先生は、早いなと驚きながら笑ってみせた。