背番号6、最後の青春




俺は椅子から立ち上がると、一つ小さくため息をついてから笑顔を浮かべた。

「俺が先生に聞いてきてやるから、花恋ちゃんと仲良くしとけよ」

ふっと笑ってそう言うと、弘也がほんのりと頬を染めて目をそらした。

花恋ちゃんはというと、顔を赤くしながら俺の足を軽く蹴ってきた。

まったく、微笑ましい奴ら。

クスッと笑ってから病室を出て、ナースステーションの方に向かう。

むやみに探すより、看護師さんに聞いたほうが早く見つかるだろうし声をかけやすい。

ナースステーションにはいくらかの看護師さんがいて、せっせと仕事をしていた。

「あの、すいません…」

資料みたいなのを整理していて少し話しかけにくかったが、思い切って声をかけてみる。

数名こちらを振り返る中、とある人が俺を見て「あら」と声を上げた。

どこかで見たことのあるその人は、弘也の担当の看護師さんだった。