立ち話もなんなのでと花壇のところにでも腰掛ける。
それで、とこちらを向き直した菜乃ちゃんが、携帯のトーク履歴をみせてくれた。
「真矢先輩は犯人探ししないって言ってましたが、わたしどうしても気になって友達とかに聞き回ったんですよ。
そうしたら、噂の出処、幸人先輩だったんです」
予想外の名前に、思わず「え?」と声をもらす。
幸人先輩は俺や弘也と同じポジションのあの先輩だ。
…でも、幸人先輩がそんな噂を流すわけが分からない。
「本当に、幸人先輩が?」
念を押して尋ねると、菜乃ちゃんは首を傾げるようにしながら曖昧な返事をした。
「それは、本人に聞かないと…。まだ周りに聞き回った段階での話ですし…」
菜乃ちゃんの答えに、そっかと呟いてから、とりあえず練習が始まる前に準備をすることになった。
幸人先輩には、練習が終わったあとに話を聞くことにした。


