俺の言葉に、菜乃ちゃんはキョトンとして首を傾げた。
「なんで、花梨先輩に聞くんですか?」
不思議そうに尋ねる菜乃ちゃんに、俺はそういえばと思いだした。
花梨が俺らが落ちたのを目撃したってこと、俺ら以外は知らないんだ。
「…花梨が目撃者だから、誰に話したとかそいうの聞こうと思って」
そう言って笑うと、菜乃ちゃんはそうですかと呟いた。
「解決するといいですね」
優しく笑いかけてくれる菜乃ちゃんに、コクリと頷く。
「菜乃ちゃんも、噂について教えてくれてありがとうね。そんな噂、全然知らなかった」
そう言うと、菜乃ちゃんはふいっとそっぽを向いて、どういたしましてと呟いた。
学校について菜乃ちゃんと別れてから、放課後に花梨に聞きに行くことにして教室に入る。
今日はクラスの人の視線が妙に突き刺さる。
ここ最近何か変だなとは思っていたし、多分噂のことを知ってさらに冷たく感じているのだろう。


