背番号6、最後の青春




帰り道、弘也のペースに合わせてゆっくりと歩いている中、ふと弘也が立ち止まった。

「どうした?足、痛いのか?」

振り返りながら尋ねると、弘也はフルフルと首を振った。力なく、振った。

「あのさ、入院、しない方向で検討したいから、母さんには今日のこと、隠しといてくれる?」

そう、くるのではないかと思ったけれど、まさか本当に言ってくるとは。

だけど俺は、そんな弘也の要求に迷う間もなく首を振った。

「俺さ、バイトしようと思うんだ。だから、入院費のことは気にしなくていいから」

笑う。思い切り弘也に笑いかける。

「いや、真矢にそこまでしてもらう必要は…」

そこまで言いかけた弘也の口を手で塞いでやる。

「俺がしたくてするんだから、止めるなよ」

ジッと強い目で見つめて訴えかけると、弘也はギュッと拳を握り締めた。

…そうだ、俺が好きですることなんだ。

俺が勝手に決めたことなんだから。