背番号6、最後の青春




先生は優しくどこか切ないような表情をして俺を見ると、

「病気はね、治る治らないじゃないんだ。治すか治さないかなんだよ。

だから、今の段階ではなんとも言えないんだ」

ごめんなと付け足しながら、そう言って申し訳なさそうにどこかを見た。

…治すか治さないか。

要するに先生が言いたいのは、弘也が治るかどうかは“入院するかしないか”にかかっている、ということか。

弘也の方を見る。悲しそうな横顔にズキズキと胸が傷んだ。

とりあえずそれから、がんセンターへの招待状などいろいろと説明を受けた。

終始、弘也はなんだか気まずそうな顔をしていた。

お母さんに申し訳ないのだろう。

きっと、優しい弘也のことだから。