背番号6、最後の青春




「それにしても、前に怖いって泣いてたくせに、今日は泣かないんだな」

小さな声でボソッと言ってやると、ムスッとしながら頭をグリグリされる。

「そのことは忘れろ!つーか、もう覚悟は決めたんだよ。泣くなら知ってからだ」

ぴたっと手を止めてふいっとそっぽを向いてしまった弘也に、そうかと笑いかける。

「そうだな。胸は貸してやるから思い切り泣けよ」

「かっこつけやがって。まあ、遠慮なく借りるけどよ」

相変わらず強がりで可愛くないやつ。だけど、まあ弘也らしいのかな。

甘えん坊な弘也も、面白いけれどそれはそれで気持ちが悪いのかもしれない。

それから、だいぶ長いこと話していた気がする。

途中あまりにも話に盛り上がりすぎて看護師さんに怒られたりもした。

そんなこんなやっているうちに、しばらく経って、看護師さんが弘也を呼びに来た。

結果の報告らしく、もちろん俺もついていくことになった。