きっと、“好きじゃない”そう言えばすぐに終わると思ってた。
少しは傷つけてしまうかもしれないけれど、それでも、きっと一過性だって。

すぐに過ぎ去って忘れてくれるだろうって。


いつまでも忘れられずに引きずるってしまうのは、僕なんだろうって。




「過去に捕らわれて、大事なもん見落としてんじゃねぇよ!」

「っ、」

「これ以上、あいつの事傷つけるつもりなら、お前はもうここで帰れ。中途半端なことするなら俺がゆるさねぇ」

「柊二くん・・・。千秋くん、私たち千秋くんのことも大切だけど、しぃちゃんの事も大切なの」





僕は、きっと間違えたんだ。
いつだって、そう。

間違えて、逃げて、殻にこもって。



もう、取り返しがつかない・・・。
僕に、行く資格なんて・・・。



「覚悟を決めろ」

「え・・・」




俯かせていた顔をあげ柊二くんを見る。