真っ直ぐと問われた言葉に僕は息を詰まらせる。



「お前が、あの女に傷つけられたことはわかってる。でも、それと雫とのことは別だろ?あの女に裏切られたことで、雫の事まで嫌いになったのか?」

「・・・っ」




嫌いになんて・・・。
僕はギュッと拳を握る。




「お前が、雫の事を嫌いになるなんてことありえねぇって俺は思ってる。違うのか?」

「千秋くん・・・。私も、ちゃんと理由が知りたいよ。しぃちゃんは、自分が悪いんだって言ってた。自分がきっとなにかしちゃったんだって・・・」




僕は首を横に強く振る。
しぃちゃんが悪いわけ、絶対にない。
僕が弱くて、僕が悪いんだ。




「っ、・・・っ」




僕は、口をパクパクと動かし訴えようとする。
でもうまく声が出なくて。



「千秋くん、落ち着いて。書いてでもいいから。千秋くんの言葉で教えてほしい」




僕の言葉・・・。
いつまで逃げるつもりなの。
僕は、そのせいで何度人を傷つけるつもりなの。