「・・・だっさ。ほんとにするんだ。あんたプライドとかないの?」




最初の頃とは全く印象の違う皐月ちゃんの言葉。
私は屈辱に耐えながら頭を下げ続けた。




「あー馬鹿馬鹿しい。かえろーっと」

「っ、千秋くんの事・・・!」

「約束はしてない。考えるって言ったの」

「そんな・・・!」




吐き捨てるようにそう言うと、そそくさと立ち去ってしまう。
うまくいかない。
どうしたらいいの。


きつく言ったところで、下手に出たところで、わかってなんてもらえない。




毎度こうして千秋くんより先回りして皐月ちゃんを遠ざけるしかできないのかな・・・。
どうしたら諦めてくれるんだろう。




ゆっくりと立ち上がると、くらっと世界が回り倒れそうになる。
寝不足だからかな・・・。

身体は眠くて睡眠を欲しがっているのに、横になっても眠れない日が続いてる。
精神的なものからなのか、私ってこんなに弱かっただろうか。