「お前もだけど、あいつ見たら丸分かりだっつの」

「え?」

「今日ずっとおかしかっただろ。キョドッてるつーか、お前とも目を合わせないし」

「す、すごいね、柊二くん。しぃちゃんの事よく見てるんだね」



不良で有名だった柊二くんを引き入れたのもしぃちゃん。
柊二くんだって、しぃちゃんに対して同じような気持ちを抱いててもおかしくはないんだ。

僕が、恩義から好意に気持ちを変えたみたいに。

そういえば、柊二くんはしぃちゃんに対してはいつも素だった。
素を曝け出せる相手ってとても貴重だし。

でも柊二くん、恩を感じるようなタイプではない気もするし・・・。




「あたっ!?」



悶々と考え込んでいたら突然頭を叩かれた。
な、なに?



「おまえ、変な事考えてるだろ」

「変な事って、別に・・・」



ヤキモチやいたって言えるわけない。