きみのおと



「あ、千秋くん!柊二くんも!」



待ち合わせ時間につくと、千秋くんと柊二くんはすでに来ていた。
少し離れて並んで立っている二人の姿が、やけにおかしかった。




「おっせ―!つぅか、なんで休みの日までお前らと会わねぇといけねぇの」

「そんな事言いながら来てんじゃん」

「うるせぇよ」



ギロッと人を殺しそうな瞳で睨まれる。
こわっ。
根っからの不良め!




「千秋くん、おはよう!」

「おはよう、しぃちゃん。亜衣ちゃんも・・・」

「おはよう、千秋くん。しゅ、柊二くんも・・・」

「・・・ああ」




亜衣はまだ下の名前で呼ぶのに慣れないみたい。
亜衣らしくてかわいい。



「とりあえず、電車の時間もあるしいこっか!」

「遊園地って、マジ?」

「うん、マジ!お弁当も持ってきたから一緒に食べようね!」

「なんだよそのはしゃぎようは・・・」




ウンザリしたような柊二くんは放っておこう。