僕は、どちらかといえば内向的で、そのせいでそんな風に言われたのかもしれない。
なにか僕をからかう題材が欲しくて、それはきっと格好の題材だったんだろう。



それからは、そのことでからかわれるようになった。
最初は抵抗していたけれど、それが余計にあいつらを楽しませているだけだと気付いてからは嵐が過ぎ去るのを待つように、ただ罵声を浴び続けた。


2年になってからは、もっとひどかった。



同じクラスに不良グループがいたのだ。
僕がいじめられていると知ると、面白がって参加してくるようになった。



彼らのいじめは、暴力的なものばかりだった。
呼び出されて、袋叩きにあって、怖くて、いたくて、苦しくて。



彼らは、見える場所に傷をつけない周到さがあったせいで、誰にも気づいてもらえなかった。
いや、もしかしたら先生は気づいていたのかもしれない。
その上で、見て見ぬふりをされていたのかも。

もう誰も、信じられなかった。



彼らにも、女っぽいことを散々罵られていじめられた。
衣服をはぎ取られ、スカートを穿かされ、笑いものにされたことだってあった。
絶望でしかない。



徹底的なことが起きたのは、暴力が日常的になっていた3年になってから。