僕は、携帯に文字を打ちこんでお母さんに見せる。




『しぃちゃんは、僕の世界を変えてくれたんだ。こんな僕に一生懸命話しかけてくれて、いつも笑顔でまっすぐな人だよ』

「・・・そう。そうね。少し話しただけで、いい子だって伝わって来たわ。あの子がいたら、きっと安心ね」





今まで、何度もお母さんを泣かせてしまった。
僕の弱さのせいで。


ようやく僕は、お母さんの笑顔を見られた気がする。




「お母さん、嬉しくて踊りだしちゃいたい気分。ちーくんが元気だったらごちそう作るのになぁ!早く元気になってね」



嬉しそうに笑うお母さんに、僕も笑って頷いた。
そんな僕の表情を見て、お母さんは一層嬉しそうに笑った。


僕の人生は、辛いことばかりだった。
辛くて、苦しくて、何度も投げ出したいと思った。


でも、今ようやく前を向けた気がする。
僕が僕でいていいんだって思えた。




僕の世界は、そう。
本当に変わったんだ。