「ごめんね、ただいま」

「うん。何話してたの?注目されてたよ」

「友だちになろうって言ってきた」

「え?友だち?」



亜衣のところに戻ると、読んでいた本から視線を上げ、私を見た。
問いに答えると亜衣が驚いたように声をあげた。




「うん。なんか・・・なりたいって思って」

「そうなんだ・・・。なんだか、珍しいね」

「私もそう思う」



来るもの拒まずなのは、亜衣も一緒にいて知ってるし。
逆に私の方から話しかけたりましてや友だちになろうとするなんてなかったことも、亜衣は知ってる。


「お昼誘ったんだけど、いい?」

「私は、大丈夫。芹川くんなら考えるけど・・・」

「相当怖いんだね」



芹川くん・・・。
どんな人なんだろう。