ふと、視界に校舎の壁に立てかけて置いてある入退場門に使っていたポールが見えた。 不安定で、なんだか危ない気がする。 「私、パイプ椅子体育館に運ぶね」 しぃちゃんが両手にパイプ椅子を抱え、そっちの方へと歩いて行くのが見えた。 その先で、ぐらぐらと支えを失いかけたポールが目に入る。 だめ、しぃちゃん、そっちにいったらダメだ。 「っ」 だめだ! 「えっ、キャ」 ガシャン!!! 「しぃちゃん!?」 丁度そばを通りかかったしぃちゃんに、たくさんのポールが倒れた。