≪結果発表を行います。優勝は――――――≫





初めて尽くしの体育祭が終わりを告げた。
結果は惜しくも優勝は取りのがした。


それでも、僕にとっては忘れる事の出来ないかけがえのない思い出になった。



体育祭の後は、後片付け。
休み明けからすぐに授業は再開されるから、休む暇もなく今日片づけてしまうのだ。


応援席は業者の人が片づけてくれる。
僕たちは道具を片付けたり、テントを片付ける。





僕も、自分にできることをたどたどしくもやっていた。
去年は、この片づけも逃げるようにコソコソしていた。



「かったるー」

「さっさと終わらせよーぜ」

「余韻に浸りたいのに―」

「余韻て、サボりたいだけだろー」




やらないと、とは分かっていても、この輪の中に入ることができなかった。




文句を言いながらも、楽しそうにはしゃぎながら片付けは進んでいく。
その輪の中にいるだけでも、僕はきっと前に進めてる気がした。




そう、気がしたんだ。