いつか逢えると信じてた。

あたしは中へ入った。

『仁。』

仁は怒っているのだろう。
指をつく上に叩きつけながら
こちらを見ている。

『羽音。何をしてた。』

『繁華街を歩いてた。』

仁は驚いている。
それもそうだろう。

『お前、、、あそこは滉輝達のテリトリーだぞ?もし逢ったら、、、』

『逢ったよ。助けてくれた。』

仁はため息を1つ零してこちらを
もう一度見つめた。

『それでどう答えた?』

『今は無理だと。』

仁は悲しそうに『そうか』と言って
あたしを抱きしめた。