「本当にありがとう。助かったよ。」 『…御礼は良いけれど、何故サングラスを外さない?』 マスクを外し、水を飲む男にホタルは問うた。 すると、男は一瞬固まったあと、首を振った。 「ごめん。訳あって外せないんだ。」 『へぇ…。そうなのか。』 「…うん。」 ホタルの探るような視線に耐えきれなくなったのか、俯く男。 その様子を見て、ホタルは普段あまり動かさない表情筋を動かし、貼り付けたような笑みを浮かべた。 『その訳とは、キミが人気俳優の“荘”だということも関係しているのかな。』