昔々、浦島太郎という心優しい男がいました。
ある日、彼は浜で子供達にいじめられていた亀を見つけます。
かわいそうに思った浦島は亀を助けてあげました。
するとびっくり、亀は浦島に向かってしゃべったのです。
「助けてくれてありがとう。お礼に僕の住む竜宮城にお連れします。」
浦島が亀に連れられて竜宮城に行くと、
色とりどりの魚たちとたいそう美しい竜宮城の主人乙姫がもてなしてくれました。
そこでの夢のような生活の中、浦島はある日ふと地上で待つ家族や友人のことを思い出しました。
彼は乙姫から「決して開けてはいけない」という約束とともに玉手箱を受け取り、地上に帰ってきました。
しかし、地上の様子はすっかり変わってしまっていました。
竜宮城での数日間で、地上では数十年の時が経ってしまっていたのです。
寂しくなった浦島は、乙姫にもらった玉手箱を思い出し、
蓋を開けてしまいました。
すると中から白い煙が出てきて、たちまち浦島はおじいさんになってしまったのでした。