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そして、文化祭当日。
「わ、早月イケメン!!」
メイクが施された早月の顔を見て、そう言った。
「イケメンって言われてもあんまり嬉しくないんだよね…」
「いやいや!誉め言葉だよ!
こんなイケメンな浦島太郎、私だったら速攻惚れるもん…。」
「ありがと…。」
早月はふにゃっと笑顔を浮かべた。
今まで毎日一生懸命練習してきたんだもん。
私が早月の心を軽くしてあげて、劇を成功に導きたい!
「本番まであと何分?」
「15分だよ!
アハハッ、緊張してるの?」
「うん…」
その瞬間、
早月はその場に突然座り込んだ。