暗い夜空に咲くキラキラとした花火。いつぶりだろうか。眩しくて、優しくて懐かしい光。


「.........綺麗。...綺麗だ.........。」



花火が終わった後でも空から目を離すことができなくなってしまった。まだ、花火が鮮明に映っていた。

そんな杏也をただ優しく見守る四人に杏也が気付く事は無かった。



「...杏也くん、もう帰ろうか」



「うん。今日は楽しかったね」


「そうだね〜!来年も来ようね!」



恋がそう言った瞬間、少し躊躇ったが直ぐにうん、と頷いた。